Chapter2. クラウド理論

  1. クラウドとは

    以下の要件を満たしたハードウェア・ソフトウェアの総体

    • On-demand self-service :
      利用者のリクエストに対して計算資源が得られる

    • Broad network access :
      ネットワークを通してクラウドにアクセスできる

    • Resource pooling :
      クラウドプロバイダーは持っている資源を分割し複数の使用者に割り当てる

    • Repid elasticity :
      利用者のリクエストで計算資源の拡大縮小ができる

    • Measured Service :
      利用量の計測管理

     

    また、クラウドは計算機ハードウェアの抽象化で、ハードウェアをソフトウェアの一部化のように操作、拡大、接続することを可能にする技術


  2. クラウドプロバイダーによるクラウドサービス

    • Software as a Service (SaaS) :
      クラウド上で実行できるアプリケーションをサービスとして提供。クラウドのインフラには関与せずアプリケーションとして利用。例) Slack
    • Platform as a Service (PaaS) :
      顧客が作成したアプリケーションをデプロイする環境をサービスとして提供。計算負荷が増減したときのサーバーのスケーリングはクラウドプロバイダーが行う。例) Google App Engine
    • Infrastructure as a Service (IaaS) :
      クラウド上のインフラストラクチャーを従量課金制で提供。必要なネットワーク、サーバーストレージを借り、そこに自身のアプリケーションを展開し、運用する。例) AWS EC2
  3. クラウドの運用形態

    • プライベートクラウド :
      特定の組織、企業が利用可能。無料もしくは安値で利用できるが、使用上限が限られていることが多く、拡張時の柔軟に欠ける
    • パブリックプラウド :
      一般の顧客用に向けたクラウド。利用料金を支払うが、データセンターにアクセスでき計算のキャパシティが豊富。Amazonが提供するAmazon Web Service (AWS)などがある